「耐震適合証明書」というものをご存知ですか?
近年全国各所で多発する地震。
自分の住んでいる地域は大丈夫なのか。自分の住まいは地震に耐えられる家なのか?
考え出すと止まらない悩みです。
新築住宅(戸建・マンション)であれば最新の耐震基準で建てられる住宅のため、幾分かそんな不安も安らぐはずです。
しかし中古住宅を購入するお客様はどうなるのだろう。今回は、そういった中古住宅を購入しようと考えているお客様向けに、ご紹介したい知識の一つである「耐震適合証明書」をご紹介します。この証明書・・・実は、地震に対する不安を解消する以外にも様々なメリットがあるんです。
中古住宅(戸建・マンション)を購入しようとする方は、ぜひ知っておいていただきたい内容です。
※新築住宅をご希望のお客様も、知っておいて損しない知識です。
さてこの耐震適合証明書、何もせずとも証明(発行)されるわけではありません。
- 耐震適合証明書とは一体何なのか?
- 取得するメリットは?
- どうやって取得できるのか?
など、分かりやすく解説していきます。
耐震適合証明書とは?
耐震適合証明書は、建築基準法で定められた耐震基準を満たしていることを証明する書類です。
先程申し上げた通り、自動で発行するものではなく、申請が必要な書類となります。
ただ、耐震基準を語るうえで、建てられた年度によって大きく異なります。耐震基準が改正された旧耐震基準と新耐震基準という境目があります。
- 昭和56年(1981年)5月31日まで・・・「旧耐震基準」
- 昭和56年(1981年)6月1日から・・・「新耐震基準」
この前知識を前提に、耐震適合証明書は主に「旧耐震基準」の住宅を購入する場合にメリットは大きく出ます。
耐震適合証明書を取得するメリットは?
実は、耐震適合証明書を取得するメリットはこんなにたくさんあります。
一つずつ説明します。
住宅借入金等特別控除
この言葉だと少し難しく感じますが、ズバリ・・・住宅ローンや住宅ローン控除のことです。
住宅を購入する人の9割近くは「住宅ローン」を利用します。住宅ローンを利用して家を購入する場合、耐震適合証明書があれば、所得税などが減税されます。
登録免許税軽減
- 所有権移転登記
- 抵当権を設定登記
などにおいてかかる登録免許税が、耐震適合証明書があれば、軽減されます。
住宅取得資金の贈与に対する贈与税の非課税
住宅購入に伴い受ける援助(両親などから)に対し、耐震適合証明書があれば、条件によって非課税になります。
不動産取得税の軽減
住宅取得の際にかかる不動産取得税が、耐震適合証明書があれば、軽減の対象になります。
※中古住宅でも新耐震基準(昭和56年6月1日以降)の家は、そもそもこの証明書は不要です
地震保険の保険料の割引
新耐震基準では、地震保険の保険料が10%割引となりますが、耐震適合証明書があれば、それ以前の家でも(旧耐震住宅)耐震診断割引(10%割引)が適用となります。
では、こんなにお得なメリットがある耐震適合証明書は、どうやって取得できるのでしょうか。
耐震適合証明書の取得方法は?
- 建築士に相談
- 耐震診断依頼(申請者が耐震基準適合証明書仮申請書を建築士宛に発行)
- 現地調査をし、耐震診断実施
- 発行にかかる費用の支払い
- 建築士が耐震基準適合証明書発行
といった流れになります。
必要書類を用意した上で、
- 指定確認検査機関
- 登録住宅性能評価機関
- 建築士事務所に所属する建築士
- 住宅瑕疵担保責任保険法人
などいずれかに申請し、現地調査等を含め診断してもらいます。
費用はそれぞれ異なり(診断で10万前後・発行で5万円前後)、申請から発行まで1ヶ月ほどかかります。
※当社へご依頼のお客様は2022年6月現在、10万円前後で取得対応しています。
こちらがサンプルです。→耐震適合証明書
旧耐震基準の場合、発行許可が下りず、補強工事をしなければいけないこともあります。
しかし、築年数の古い家でもこの耐震適合証明書があれば、新耐震基準の家と同等のメリットを受けることが可能になります。
中古住宅を購入するお客様は、建築年数(築何年か)を十分に理解して、それが例え旧耐震基準の住宅であっても、耐震適合証明書を取得することで様々なメリットを受けることができます。
取得までに一定期間が必要となるため、購入には余裕を持って準備・行動することをオススメします。
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